しんぶん赤旗1月7日付で笙野頼子×島本理生対談

日付的にはきのう(7日)なんだけど、朝に購読している「しんぶん赤旗」をパッと広げたら笙野頼子の写真があったのでとりあえずビックリしたぜ。
笙野の隣に写っているのは『ファーストラヴ』で直木賞を受賞した島本理生。
笙野がホストを務める対談シリーズ「さあ、文学で戦争を止めよう」の今回のゲストが島本というわけだ。
ちなみにこの対談シリーズ、前回というか1回目は昨年8月に『雪子さんの足音』著者の木村紅美を迎えている。

個人的には島本と言えば第130回芥川賞で綿矢りさ、金原ひとみとともに候補になった人ってことで、彼女の名前を知った。
あと有村架純主演の映画にもなった『自他ともに認める代表作ナラタージュ』のイメージだね。
笙野と島本は付き合いが長く、島本が17歳で群像新人文学賞の優秀作になったときの選考委員の1人が笙野だったという。

対談の詳細は例によって「しんぶん赤旗」の現物を確認してもらうとして、私は読んでいて笙野が島本に熱く激励のメッセージを送る姿が印象に残った。
『ファーストラヴ』で性的虐待を受けた主人公の少女を描く上で「少女は早熟だから男を誘惑する顔も持っている」という男性側の「根強い幻想」に対して、島本は「それは違うということを丁寧に書いていかなければいけない」と話す。
その姿に、笙野は最終的に「先は長いけれど、どうか、けして、やめないで」とエールを送っている。
熱さとすがすがしさを感じる、いい対談だったと思う。

あと、この対談中に笙野は「しかし、どうかご注意を! 野党の側にもしセクハラ、差別発言などする人がいれば、女性は絶望し投票も行きにくい」と語っている。

このくだりは『群像』1月号の「返信を、待っていた」や『民主文学』1月号の「山よ動け女よ死ぬな千里馬よ走れ」で書かれたと思われる、ベルク騒動での「アホフェミ」発言を念頭に置いたのかなと思った。
そういう意味では、今回の対談は笙野ファン、島本ファンのみならず、ベルク騒動で笙野を敵視している人たちにも読んでほしい内容である。
しかし「返信を―」を読んだベルク支援者が「これが小説かよ」的に嘲笑するツイートを見かけたが、それはちょっと見る目がなさすぎだろうと。
しんぶん赤旗という特殊なメディアで、一躍時の人となった直木賞作家をサクッと自分の対談に呼べるほどの作家なんだぜ笙野って人は。 

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