赤旗日曜版で大林宣彦監督追悼

日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」日曜版、最新の4月26日号。
30面にて「追悼 大林宣彦監督」と見出しを付けた湯浅葉子記者の文が掲載され、10日に亡くなった映画作家の大林氏をしのんでいる。

名優チャールズ・ブロンソンを起用した「マンダム」のCM映像を手がけるなど、気鋭の広告ディレクターから映画作家に転じた大林氏。
長髪のパーマとサングラスがトレードマークで、自ら積極的にテレビ番組に出演していたイメージがある。
私が高校時代によく見ていた生放送の深夜バラエティー「三宅裕司のえびぞり巨匠天国」(TBS系)。
アマチュア作家の映像作品を審査する1人として大林はちょくちょく登場し、出品者はもちろん司会の三宅にもちょいちょい毒舌を吐いていたことを思い出す。

大林氏の作品と言うと、たいていの人は「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」の尾道三部作など1980年代の作品を代表的なものとして語りそうな気がする。
湯浅記者の追悼文では尾道三部作を「大量消費に突き進む『日本の敗戦後を問い直した』もの」と論じた上で、大林氏が晩年に手がけた「花筐/HANAGATAMI」や遺作となった「海辺の映画館ーキネマの玉手箱」に焦点を当てている。
上記の2作品は2016年、末期がんを宣告されてから完成させたもの。
「花筐」について取材した湯浅記者に、大林氏は「戦争の怖さを知っている世代として、『戦争は嫌だ』と言い続ける責務がある。がんごときで死ぬわけにはいきません」と語ったという。

また2015年には安保法制反対の声を上げ、翌年の参院選では「戦争という狂気の時代、実は共産党が一番正気だった」という応援談話を共産党に寄せてくれたと湯浅記者はつづっている。
コロナ禍で大林氏の訃報が大きく取り上げられたとは言えない中で、こうした氏の晩年の気骨に触れた報道は「しんぶん赤旗」を除けば皆無であったろう。
大林氏は2年前、高畑勲氏死去に際して赤旗日曜版に「若い世代に何を残し、伝え得るかを考えながら生きていく」と誓う追悼文を寄稿した。
コロナ禍で錯綜する今だからこそ、すべての映画人が大林氏の生前の誓いをかみしめるべきであろう。
大林宣彦さんのご冥福を祈ります。

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